世の中には多くの事業主さんが存在します。
そして、多くの事業主さんは、「できれば広告費は掛けず無料で集客をしたい。」と望んでいます。
そういった現実を考慮すると、チラシや広告を出す事業主さんは、積極的なお考えをお持ちであると感心いたします。
しかし、かなり多くの割合で、チラシや広告を出す事業主さんには、陥りやすい「3つの思い込み」が存在しています。
今回は、「3つの思い込み」をご紹介いたしますので、今後のチラシや広告を制作する上で、参考にしていただきたいと思います。
1.ターゲットを絞り込む勇気が無い
一人でも多くの見込み客を得たいので、ターゲットを絞るのはもったいないと考える事業主さんが多いです。
もし仮にターゲットを絞ってくださいというと、大まかにしか絞らない事業主さんがが多いのです。
年齢と性別だけ決めてチラシや広告を制作される事業主さんが多いです。
例えば、30歳代の女性とか40歳代の男性とかです。
大まかにしかターゲットを絞れない一番の理由は、「ターゲットを狭めることで、広告の反響が少なくなってしまうのではないか」という不安から勇気が削がれてしまうのです。
【事例】
1.ターゲットを絞らず、無駄な人からの反響数が100人でそのうち成約数が10人だった場合、成約率10%
2.ターゲットを絞り、高い見込みの人からの反響数が10人でどのうち成約数が5人だった場合、成約率50%
この場合どちらの方が優秀な結果といえるでしょうか?
ぱっと見は、成約数10人の方がしている方が売上が高くなり、優秀な結果と思えます。
しかし、ここで考えなくてはならないことは、一人当たりのを面談コストと時間、労力です。
仮に、一人当たり一時間の面談時間が掛かったとします。
【結果的なコストパーフォーマンス】
1.面談にかかった時間は、合計:100時間で、成約件数:10件となります。平均面談時間:10時間
2.面談にかかった時間は、合計:10時間で、成約件数:5件となります。平均面談時間:2時間
【まとめ】
1.ターゲットを絞る方が、時間効率がはるかに高い。
2.ターゲットを絞る方が、似たような悩みの人が集まることで対応が簡単になる。
【その他のメリット】
セールススキルは関係なく、アルバイトやパートでもトップセールス並みに『売れる仕組みの構築』が可能となることです。
ターゲットを絞ることで、毎回、ほぼ同じような悩みを抱えた人を集めることができます。
最初は決定率が低かったかもしれませんが、少しずつ営業トークを改善することにより、成約率を高めることが出来るます。
そして、成約率の高い営業トークが完成すれば、営業力のあるトップセールスではなくても、誰でもある程度の成約が見込めるようになります。
ですから、うまくいけば、アルバイトやパートでもある一定の成約を出すことが出来るようになります。
2.反響は多いに越したことはない
少しだけ「ターゲットを絞らない広告のデメリット」と重なる話題となります。
いつも、チラシや広告を出す事業主さんに、「いったいどれくらいの反響を期待しておられますか?」と尋ねます。
すると、ざっと9割近くの事業主さんが、「反響は多いに越したことはない。」「できるだけ多くの反響が欲しい。」とお答えになります。
ここで問題となることは、目標とする反響数が決まっていないと、どの媒体で何部のチラシを配信したら良いのか検討がつかないということです。
【一般的なチラシ広告の計画手順】
1.ターゲット層の選定
2.反響人数や成約件数などの目標決定
3.配信する媒体の選定
4.広告費予算の決定
まずは、ターゲット層を選定して、お客さんに欲しい人が、何人欲しいかによって、配信するする媒体を決定します。
10人から20人程度の反響を集めるなら、チラシやDMで十分です。
100人~200人を集めるなら、もっと予算を上げて数多くのメディアや媒体で配信することになります。
まず、現状として、今のビジネスの状態で、チラシや広告から何人くらいのお客さんがきて欲しいのかを決めていかないと、どうやって発信したら良いのかが検討がつけられないということです。
「反響は多いに越したことはない。」「できるだけ多くの反響が欲しい。」は、とてもコストパーフォーマンスが悪いということです。
ターゲット層がたくさん集まれば良いですが、集め方を間違えると、ターゲット層で無い人達がたくさん集まってしまいます。
【ハウスメーカーの失敗事例】
ハウスメーカーなどの展示場で、チラシ広告に「ご来場者には、高級メロンを無料で進呈します。」と掲載したところ、家は欲しくないのに、チラシ特典の高級メロンが無料で欲しくてご来場されました。
この場合の展示場にご来場された人たちは、家を買う意思が無い人ばかりであり、ハウスメーカーが定めた「ターゲット層」ではありませんでした。
ずばり「ターゲット層では無い人達」は、「見込み客」ではありませんでした。
まだ、「子供向けのグッズを無料プレゼント!」の方がましだったかもしれません。
それは、子供さんがいるご家庭は、家を買う確率が高いからです。
「高級メロンを無料で進呈する。」話の続きで、仮にたくさんの人たちが集まった場合、集まった分だけの対応に追われてしまい、結果的にお互いが多くの時間をロスしたことなります。
最悪の場合は、本当に出番会いたかった「ターゲット層」見逃してしまったかもしれません。
3.成果に対する期待値が大き過ぎる
一般的に、チラシ広告の反響率は、0.01%~0.03%と言われています。
「成果に対する期待値が大き過ぎる」と、チラシ広告を出したけれど、思うように成果が上がらなくて、1回出して、すぐにやめてしまう事業主さんも多いです。
反響が少ないと「失敗した」と考えてしまいがちですが、それでは「広告は全てがテストである。」という意識が全くありません。
1回でチラシ広告を出すことを止めてしまう多くの事業主さんは、「出したら、出した分だけ反響数が増えるだろう。」と、「成果に対する期待値が大き過ぎる」からです。
先ほど冒頭で、「一般的に、チラシ広告の反響率は、0.01%~0.03%」と言いましたが、例えば、既存客さんに送った場合など、どんなに反響率が良くても、せいぜい2~3%と言われています。
これを実際の数字で当てはめると、1万部出しても1~3人、10万部出しても、10~30人くらいの反響人数となります。
チラシ広告の反響率を事前に認識することで、チラシ広告の反響率が、平均よりも低いのか、高いのかも把握することができます。
そして、チラシ広告の成果に対する期待値に対して心の準備をすることができるようになります。
そうすることで、反響率・反響人数が集まらないことに、「上手くいかない」と判断を下し、1回でチラシ広告を出すことを止めることはなくなると思います。
「広告はテストである。」ことを常に認識して、反響率が悪ければ、何が悪かったのかを検討し改善することが出来ます。
それから、逆に反響率が良かった場合は、もっと良くするにはどうすれば良いかと考えるようにしましょう。
「3つの思い込み」を改善してチラシや広告を出すとどうなるのか?
以上の「3つの思い込み」を改善していただくことで、一番大きな変化といえば、「こちらからお客様を選ぶことが出来るようになる。」ということです。
「ターゲットを絞り込む」ということは、こちらから集客したいお客さんを選んで、その方たちに配信することになります。
今までは、「反響は多いに越したことはない。」「できるだけ多くの反響が欲しい。」がチラシや広告の目的だったので、誰でも良いからとにかくたくさん集客することが目的となっておりました。
また「こちらからお客様を選ぶ」のではなく、「お客様からこちらを選んでいただく」という感覚が強かったと思います。
ただむやみやたらに、いろんなタイプの人をたくさん集客すると、接客などの時間や労力、コストなどの面で非常にロスが大きくなります。
「こちらからお客様を選ぶ」ことが可能であるということは、接客などの時間や労力、コストなどの面で非常に効率的となります。
ぜひとも「3つの思い込み」を改善して頂き、チラシ広告の成果を出していただきたいと思います。
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