直観に素直でもよい
失敗するかもは現実となる
あなたは仕事を通じて、毎日多くの経験を重ねています。その経験は、あなたの脳にたくさんのデータを蓄積してくれています。そこには失敗の予兆というデータも含まれます。だから「ああなんだか嫌な予感がするな」というときは、だいたい失敗するのです。こうした嫌な予感を、自分の思い込みに過ぎないと無視するのは愚かなこと。嫌な予感がしたら止めましょう。
その理由などわからなくていいのです。飲もうとした牛乳が腐っているとあなたが感じたら、間違いなく腐っています。「おかしいな冷蔵庫に入れておいたのに」腐る理由が見つからないからとそれを飲めば、お腹を壊して大変な目にあいます。
「今日の部長は機嫌が悪そうだな」こう感じたら部長に近寄らないこと。あるいはなだめる方法を考えることです。こちらには怒られる理由はないからと、ずかずか無神経に報告に行けば怒られます。だからあなたは、もっと自分の直観に素直でいいのです。
失敗する可能性があります
それでもやらなければならないときは・・・。
ところがいくら嫌な予感がしてもやらなければならない状況というのもあります。上司や会社の命令なら、断るわけにはいきません。しかしこうした場合でも、そのまま黙って引き受けないこと。あなただけの責任になって収拾がつかなくなってしまいます。
「実は失敗すると思っていたんです」などとあとから言っても遅いのです。「そう思っていたのなら早く言えよ」重ねて怒られるのがオチでしょう。「できる限り頑張ってみますが、失敗する可能性があります。その時にはすぐに報告しますので、それでいいでしょうか」こうして嫌な予感を上手に伝えておくことで上司も準備ができます。それをせずに引き受けるのは、非常に罪が大きいことだと思ってください。
これは医療の現場に置き換えるとわかりやすいかもしれません。もしあなたが医者だったら、リスクの大きな心臓手術を必要とする患者にどう対応しますか。きちんと失敗の確率も伝えたうえで同意を取るか、ときには手術をあきらめてもらうこともあるでしょう。それが責任ある態度です。失敗してから「いや実は難しい手術だったんです」と言うことは許されません。
医者でなくても同じです。ビジネスはその成果によって、関わる人たちを豊かにすることも苦境に陥らせることもできる真剣勝負です。失敗の予感は自分の胸に閉じ込めず、きちんと伝えていきましょう。
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