大事な場面で底力を発揮する人の秘密
人は、過去の経験を脳の「引き出し」しまっておき、似たような状況に出会うと、それに関連する経験情報を引っ張り出して役立てています。
ところが、本番で、練習で経験したことがない状況にもかかわらず、思わぬ力を発揮する場合があります。
野球選手が、難しい球に必死で飛びついて、キャッチできた。ゴルファーが初めての長距離コースでカップインなど。
つまりは応用力なのですが、私は
ファインプレー力
と呼んでいます。
ではファインプレー力はどこから来るのでしょうか。
たとえばゴルフ。
練習場で、一生懸命に100ヤードの距離を練習しました。失敗したときは、客観イメージを使って気づき、それをもとに、もうちょっとこうしたほうがいい。という点を体感イメージ。そして、また練習。これを繰り返して、最終的には「よし、もう100ヤードは大丈夫だ」と確実になりました。
しかし翌日コースに出て、残り100ヤードという場面。やっぱり、うまくいかない。
これはどうしてか。
実は過去に練習した情報とほかの条件が100%一致しているなんて、まずあり得ないのです。
この
意識と潜在意識の両方から作られた成功、修正イメージには限界があり、実際に成功に直接役立つ情報は、潜在意識だけで作り上げられた情報なのです。
じゃあ頑張ってイメージトレーニングして、いい情報を作っても結局無理なのかというと、それは違います。
何かで失敗して、「次はどうしたらうまくいくだろう」と別の方法をあれこれ考えてイメージしてみる。そうすると
実際に成功していなくても、イメージしたことが情報として「引き出し」に入る
のです。
実際、ファインプレーをする選手は、練習の時にきちんと失敗を経験しています。
こうした情報が多くなることで、初めての状況に直面したときでも、それに対応する情報が瞬時に組み合わさって引き出しから出てくるのです。
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