マーケティングのお話となると、ターゲット層はだれですか?とよく聞かれます。
ターゲット層を決めるとは、「お客様を絞り込むこと」で「ターゲッティング」といいます。
「ターゲッティング」をすることで何がどのように良くなるのでしょうか?
それでは、ターゲティングにより「お客様を絞り込む」ことで何がどのように良くなるのか?
その理由を5つほど考えてみました。
1.メッセージに一貫性を持たせることが出来る
お客様へ商品やサービスを紹介する際に、メッセージに一貫性を持たせることが出来る。
【例題】誰にも効く良いダイエット商品があったとします。
この場合、販売者側は、誰にでも効くからといって、いろんなことを書いてしまいます。
「年齢性別に係わらず、とにかく誰にでも効きます!」
「誰でもわずか1ケ月で5キロ痩せることが出来ます1」
「老若男女問わず◯◯がこんなに変身しました!」
など・・・・
だいたいこのようなキャッチコピーのチラシを出したとします。
そして、このチラシを出してから何日か経過しました。
そこで、この商品はダイエット以外にも良い効果があると宣伝したとします。
「この商品は、体調を整える効果があり、元気になります。」
「体質改善ができるのでアレルギー体質にも効きます。」
をいうキャッチコピーのチラシを出したとします。
受け取った方の反応を想像してみましょう。
「この商品の効能には疑いを持たざる負えない。結局、この商品は何なんだ?」
と、悩んでしまうことになるでしょう。
一度でも、悩んだり疑ったりようなことがあると
この商品に対する印象は、どうでもよくなり、すぐに忘れてしまいます。
どうでもよい商品なので、お客様の頭に残らないのです。
それでは、ターゲットを絞ったらどうでしょうか?
ダイエットしたいお客様に対して次のようなキャッチコピーを使ってみます。
「20歳代の独身女性方向けのダイエット商品です」
「40歳代の子持ちの女性でも、1ケ月間で痩せます。」
「働き盛りの30歳代男性でも、無理なく痩せられます。」
など・・・
キャッチコピーに一貫性が持たされていますので
「あっ、この商品は自分にぴったりだ・・・」
と興味や関心を持ってもらいやすくなります。
2.メッセージが伝達しやすくなる
キャッチコピーに一貫性を持たせることで、メッセージがより伝達しやすくなりましたね。
「誰にでも何にでも効く商品です!」
「誰でも痩せられます。」
のようなキャッチコピーを書くと、商品の特徴が伝達できないどころか
「何なんだこの商品の内容は?」
と疑いを掛けられてしまいます。
そして、誰にでもということなので
自分には関係ないものだと思われてしまいます。
それが、ターゲットを絞ることでどうでしょうか?
例えば、「30歳の子持ちの女性向け」にターゲットを絞るとします。
今までは、
「20代〜30代の女性は痩せられます。」
と伝えていたことが、
「30歳をついに迎えたあなた!この商品は30歳の女性のために作られたダイエット商品です。」
今までよりも、より伝達する内容が、具体的なっていて、より相手の心に響くようになっています。
3.セールスがしやすくなる
ターゲティングして「お客様を絞り込む」を絞ることで、セールスがしやすくなります。
なぜかというと、毎回「情報伝達するひとが同じ悩みを持った人」だからです。
セールスは、「同じ穴の狢(むじな)」を集客する方が販売側としては楽に出来ます。
「誰でも良いから集めましょう。」という集客をすると
当然老若男女とわず、いろんな人が集まってしまいます。
そうすると、それぞれのお客様に合わせた「セールススキル」が必要になってきます。
誰にでも販売できる「セールススキル」なんて到底身に着けることは困難となります。
「セールススキル」を身に着けるためには、とてつもない時間と経験が必要になります。
最後はどうしても販売側のセールスマンの一人一人の「センス」の違いが問題となります。
そういった「セールススキル」の問題をターゲティングにより「お客様を絞り込む」ことで解決できます。
ターゲティングにより「お客様を絞り込む」ことで毎回同じような人が来たらどうでしょうか?
最初は、社長やベテランセールスマンが接客をしていきます。
そうすると、何回も接客をしているうちに、同じような「接客トーク」にまとまってきます。
このように「接客トーク」がまとまってきたら
その接客トークを紙に書きお起こして、全員のセールスマンに配ります。
そして、社内研修で「ロールプレイング」を行うことで各社員の「接客トーク」のスキルアップを図ることがことが出来ます。
社長やベテランセールスマンまでの成約率には届かないかもしれませんが、ほとんどのセールスマンがある程度の成約率を向上させることが可能となることでしょう。
4.営業チームでセールス情報が共有できる
先ほど、「接客トーク」がまとまってきたら社内研修で「ロールプレイング」を行うことで各社員の「接客トーク」のスキルアップを図ることがことが出来ます。と言いました。
ターゲティングにより「お客様を絞り込む」ことで、営業チームでセールス情報の共有が出来るようになります。
その逆で、「老若男女とわず、いろんな人を集客」してしまったら、それぞれのセールスマンがさまざまな情報を抱えしまいます。
そうなると、十人十色のセールス情報が集まってしまうことで、セールス情報の共有は困難になります。
十人十色のセールス情報をまとめるには、多大な時間や労力が伴い、非常に難しくなります。
何よりの問題は、おの人がいない時に、他の人では対応できないことが多々起きてしますことです。
営業チームでセールス情報を共有できるメリット
「こういうタイプのお客様は、大抵こんな内容の事を言うことが多い」
「このフレーズは「キラートーク」で、これを言うとお客様の反応が一気に変わる」
「最初の話の切り出し方をこのように言うと、お客様は抵抗がなくなり、スムーズに話を聞いてくれる」
など、営業チームでセールス情報が共有できるようになります。
共有できることで、営業チーム全体の「セールススキル」がどんどん向上していきます。
社長やベテランセールスマンが何も口出ししなくとも、それぞれのセールスマンが単独で行動できるようになります。
5.商品開発が楽にできる
最後に商品開発の話をしたいと思います。
既存商品の改良や新商品を開発しるばあい、「お客様を絞り込む」ことをしないで、みんなで案を出し合った場合を想定してみましょう。
おそらく、人数分のさまざまでバラバラのアイディアが出てきます。
そのアイデアをまとめる時間や労力を考えてみましょう。
最悪の場合、意見がまとまらず、なかなか話が進まないと思います。
こういった場合、ターゲティングにより「お客様を絞り込む」ことにしましょう。
「今までこの商品を使ったお客様よりこんな問題を聞いたことがある。」
そして
「そのお客様から話を聞いていると、そのお客様の多くのお知り合いもこういう悩みをみんな抱えている」
というお客様からの情報がシェア出来たとします。
そうすると、そのシェアできた客様からの情報をもとに
みなさんのお悩み解決するような、商品を作ろう。
既存商品のこのようなサービスを追加しよう。
など・・・・
ターゲット層のお客様がより悩みを解決できるための提案や商品を考案することが出来るようになります。。
このようにターゲット層の悩みを親身になって解決できたら、信頼関係の構築につながり、ロングセラー商品やベストセラー商品が生まれやすくなることでしょう。
【ターゲティングのまとめ】
ターゲティングにより「お客様を絞り込む」といっても、理解できましたでしょうか?
自分では、良い商品やサービスの開発や取扱ができていると思っていても
いざ、お客様にその良さを伝達しようとしても、なかなかメッセージが伝わりきらない。
だからお客様から良い反応が取れない。
などと悩まれる方もたくさんおられます。
そういった場合は、一人の「ペルソナ」を作り上げてみてください。
地域や職業、性別、年齢、家族構成、趣味などできる限り具体的に絞って、一人のターゲットとなる人物を設定します。
その一人のペルソナへ向けたお客様に情報を発信していきます。
それを繰り返しながら、一番反応がある人達をターゲットに設定すれば良いかと思います。
【最終目的の達成】
お客さんにも従業員にも振り回されることなく、仕事のストレスがほとんどない状態で働く経営者であること。
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