若者を始め多くのサラリーマンが、自由を求めて起業をする時代が到来しています。
その起業をした多くの人達の会社が5年以内というわずかな期間で倒産するという現実に見舞われています。
その倒産の70%近くが「売上不振」によるものだというデータを中小企業庁が発表しています。
自分のやりたいことや、好きなこと・情熱を注げられることをしたいという思いから起業したものの短期間で倒産するなんて残念でたまりません。
なぜ「売上不振」に至ってしまったのか?
1.うちは商品が良いので絶対に売れるという勘違い
2.やる気と自信があれば大丈夫だという過信
3.商品を改良し続ければ必ず売れ続けるという勘違い
商売は、商品ありきではなく、お客様ありきです。
商品がメインではなく、売ることをメインに考えて対策しないと会社は存続することは不可能です。
これから起業を目指す方は、この「起業をする前に正すべき3つの間違いと思い込み」をよく理解して起業の準備をしていただきたいと思います。
1.うちは商品が良いので絶対に売れるという勘違い
「うちは商品が良いので絶対に売れる」という考えは、ビジネスを始めるときに誰しもが考えてしまう一番の思い込みです。
商品の良さを一方的に売り手が理解していても、そのことをお客様に理解してもらうのは至難の業です。
実際の世の中の仕組みは、1.メーカー 2.卸売業者 3.販売会社などの分業化が進んでいます。
自動車で言えば、1.メーカーは、商品を製造することに特化していて販売はしていません。
そして、ディーラーなどの販売店が工場で生産された自動車を販売しています。
仮にいくら世界最高の技術があっても、工場内で自動車を製造販売しても、何もしなければ、お客さんは来てくれません。
それは「販売セールス」に限ったことではありません。
出張や観光旅行でどこか美味しい店を探す場合を想定してください。
この場合、全く知らない土地でお店を探さなければいけない状況となります。
おそらく、今の時代は、「Googleマイビジネス」のローカル検索でお店を探すことになるでしょう。
その場合はおそらく、見た目や雰囲気が美味しそうなお店を探して選ぶと思います。
しかしはたして、これから訪問するそのお店の料理が本当に美味しいかどうかを、あなたはどうやって知ることができるのでしょうか?
やはりそれは、実際に食べてみないと分からないはずです。
要するに実際は、あなたは「美味しい店」に入るのではなく「美味しそうなお店」を選ぶことになるのです。
まとめると、いくら商品が良くても、それをお客様に実際に試していただかないと何も意味が無いということになるのです。
要するに、「うちは商品が良いので絶対に売れる」ということは、売り手の独りよがりであり勘違いでもあるのです。
2.やる気と自信さえあれば大丈夫だという過信
プロレスラーのアニマル浜口さんのお決まりの文句で、「気合いだ~ 気合いだ~」って覚えておられますか?
確かに何事にも、「気合い」があれば「やる気と自信」がわいてきます。
また、最近はいろんな学問や手法が開発されてセミナーが開催されたり、本が出版されたりする時代です。
世界的に有名なコーチやトレーナーや成功している起業家の方々が、成功のノウハウを教えておられます。
私も「情熱やモチベーション」の教育を長年受講しています。
しかし、情熱やモチベーションだけあっても上手くいかない状況に陥ることはたくさんあります。
「やる気と自信」さえあれば上手くいくということは、実際はなかなか当てはまらないのが現状です。
現実に、「やる気と自信」だけでは、お客さんは集まってきません。
3.商品を改良し続ければ必ず売れ続けるという勘違い
「商品やサービスが、売れない理由を、物が悪いからだ」と思い込んでしまうことも危険です。
これが、商品が売れない時に一番多く陥ってします間違いがこれです。
「商品を売ること」を考えるよりも、「商品自体を改良・改善すること」に重点を置いてしまうと逆効果です。
お客さんが満足してくれるまで「商品自体を改良・改善」し続けるということは、材料費や人件費などが掛かります。
実は、商品を少し改良・改善するだけでも、多くの費用がかかるのです。
【コカ・コーラの実例】
コカ・コーラの販売実績がペプシコーラに負けた時代があります。
コカ・コーラは「商品を改良・改善」して「ニューコカ・コーラ」という商品を開発しましたが、改良前のコカ・コーラの愛用者から不評を浴びて「ニューコカ・コーラ」の販売を中止したという実例があります。
その時、コカ・コーラは多額の資金を台無しにしてしまったのです。
コカ・コーラは、大企業であったので「商品を改良・改善」するために、予算を組んだり資金を回すことができましたが、小さな会社で小さなビジネスをしている場合は、「商品を改良・改善」するためにコストをかける余裕はありません。
どうすれば、「お客さんの満足するのか?」という、とても不確定な要素に膨大な時間と労力、そしてお金をかけてしまうことになりかねません。
そしてここでのポイントが、「商品を改良し続ければ必ず売れ続ける」という思い込みは勘違いです。
確かに、お客さんに満足してもらうことは、結果的に売り上げのリピートに繋がります。
しかし、「商品自体を改良・改善すること」の前に「商品を売ること」に努力すべきなのです。
必要なのはお客さんを集めるスキル
「よい商品を持っている」ことよりも「商品を売る」ことの方が重要な課題です。
「商品を売る」ためには「お客さんを集める」必要があります。
そして、「お客さんを集める」ことと、「よい商品を作る」ことは別物なのです。
「集客するためのスキル」を身につける
まず第一に、お客様を「集客」するためのスキルを学習して身につけましょう。
そして、一人でも多くのお客様にあなたの取り扱っている商品やサービスを知っていただくことで買っていただく努力をしましょう。
企業を存続させるためには、商品やサービスを買っていただけるお客様の存在が必要不可欠です。
言い換えれば、どんな商品だとしても、それを買ってくれるお客様がいてくだされば、あなたのビジネスは成り立つのです。
「その集客するためのスキルがマーケティングなのです。」
マーケティングは、数値で計測することが可能です。
その得られた数値で「PDCAサイクル」を回しましょう。
そうすることで、販売の成果が出るまで確実に改善することが可能です。
正しい方法で改善していけば、確実に成果を上げることができます。
あなたが身につけなくてはならない「集客するためのスキルがマーケティングなのです。」
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