話は伝わってナンボ
伝わらない話はゼロと同じ
上司が部下に仕事のやり方を丁寧に教えてあげたのに、部下はその半分も理解できていなかった。部下が上司に一生懸命に報告したのに、上司はまったく違う解釈をしていた。仕事の場に限らず、恋愛関係においてもこうしたすれ違いが良く起こります。
つまり「伝わっていない」ということが。
どんなに時間や手間をかけても、正しく伝わらないのであれば、意味がないどころかマイナスにだってなり得ます。
これはただ言葉で語るだけで終わらせてしまっているからです。人はすでに自分の周りで起こっている事柄、想像できる事柄にたとえて話をしてもらうと、その内容や程度が良くわかるのです。
たとえばシンガポールに出張する後輩に、「南国だから暑いよ」というだけでは、ハワイのような快適な暑さを想像するかもしれません。「最近の真夏の東京のように湿度も温度もすごいぞ」と言ってやれば、持ち物も的確に用意できるでしょう。
クレーム処理に行くことを恐れている後輩には、「死ぬわけじゃない」「怒鳴られるかもしらないけど、殴られないよ」「バンジージャンプより全然ラクだよ」などと言ってあげればいいのです。
どんなたとえ話なら理解を深めてくれるか
なぜイチローが頻出するのか
なにかを理解してほしい相手に対してたとえ話をするときには、相手が喜ぶような対象を用いるとより上手くいきます。
基本的なことを軽んじて、結果ばかりを求めたがる人に対して、「あのイチローだって毎日毎日、誰よりも早くグラウンドにきて、念入りなストレッチと道具の手入れを欠かさないだぞ」と諭す行動は、実に多くの日本人がとっています。なぜなら本当にわかりやすいから。
そして言われたほうも、自分をイチローにたとえられれば悪い気はしませんから、聞く耳を持つのです。
ここが大事なところで、言われた人間にとっても興味もなければ魅力も感じない世界のたとえ話をしてもすべるだけです。
年配の男性相手なら、イチローではなく長嶋や王を登場させたほうがいいでしょう。
一方、女性に対して野球ネタはNG。彼女たちがどんなたとえ話なら理解を深めてくれるのか、押さえておかなければなりません。
ちなみに私が参考にしているのが、関西テレビ放送の「さんまのまんま」的を射たたとえ話がたくさん出てきて、非常に勉強になります。話は伝わってナンボ。このことをいつもぶれないでもって下さい。
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